2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ルイ=ジャン・カルヴェ『言語戦争と言語政策』

ルイ=ジャン・カルヴェ/著 『言語戦争と言語政策』砂野幸稔+今井勉+西山教行+佐野直子+中力えり/訳 三元社 欧米型「多言語主義」があたかもアプリオリに肯定的な価値として称揚される現在、言語について語ることの政治性と世界の多言語性が孕む緊張を…

第3部第1章 検閲と成型

専門言語は,通常言語の変成を通じて生産される。そして、この変成の方向を左右するのは、この言語が生産され、使用される場の構造によって構成された検閲である。言説の聞き手に理解されるかどうかという基準は常にこうした検閲の一例となる。一方、作品に…

フランソワ・エラン, 林 昌宏訳(2008)『移民の時代』

フランソワ・エラン, 林 昌宏訳(2008)『移民の時代』 明石書店移民の時代作者: フランソワエラン,林 昌宏出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2008/09/18メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る

『人種と歴史』第8章〜10章

人種と歴史(8−10章のまとめ)第8章 偶然と文明 民族学は,人類の文明の起源について、人間が雷や森林の火事といった偶然のおかげで、火を知ったというような素朴な見方を持っている。しかし、生産技術といったすべての操作は、その複雑さの故に、偶然の介入…

序章,第1章,第2章

序章(pp.3-15) 1. 問いの設定 現代日本において,日本という国家は「日本人」という純粋な単一民族より構成されてきたことを主張する言説,ないしそれに準拠して社会批判を行う言説が量産されている。しかし,日本という国家は単一民族国家ではないと断言…

第3章,第4章

第3章では、台湾領有後から日韓併合直前までの国体論、同化政策と純血維持などをめぐる論議を検討している。 国体論は、帝国臣民が天皇を祖先とする一大家族であると主張する。こうした論説を帝国の支配的イデオロギーとすることに貢献した国体論者は、加藤…

村上直久(編(2009))『EU情報事典』大修館書店

村上直久(編(2009))『EU情報事典』大修館書店 http://plaza.taishukan.co.jp/shop/Product/Detail/10237 第1部 EU基本用語辞典第2部 EUを理解するキーワード 第1章 EUの歴史 1.1 欧州統合前史 1 統合の原点 2 初期の欧州統合論とその背景 1…

ジャン=イヴ・グレセ 講演会 「言語政策〜文化的、経済的課題」

講演会ジャン=イヴ・グレセ 講演会 「言語政策〜文化的、経済的課題」 司会 : 西山教行2010年4月21日(水) 19時 関西日仏学館 稲畑ホール 入場無料・通訳有り 言語政策の概念は決して新しいものではありません。時と場所によって著しく進化してきました。…

Conférence de M. J.-Yves Gresser : Politique linguistique, enjeux culturels et économiques.

Conférence de M. J.-Yves Gresser, le 21 avril 2010, 19 h, l'Institut franco-japonais de KansaiPolitique linguistique, enjeux culturels et économiques.L'idée de politique linguistique n'est pas nouvelle. Elle a considérablement évolué dans …

『人種と歴史』第4章〜第7章

第4章.古文化と原始文化(PP.23-28) 諸々の文化は三つのカテゴリーに分けられる。それは、 1.自分(人間)と同時代のものであるが、他の場所にあるもの;2.ほぼ同一の空間にあったが,時間的には先行したもの;3.時間的も空間的も異なったもの、の三…

『人種と歴史』,第1章〜第3章

クロード・レヴィ= ストロース(1970[1952])『人種と歴史』人種と歴史 【新装版】作者: クロード・レヴィ=ストロース,荒川幾男出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2008/11/11メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (10件) を見る第1…